概要
本仕様書は、常温および高温の使用条件下で圧力システムに使用される炭素鋼鍛造配管部品、すなわちフランジ、継手、バルブおよび同様の部品についての標準仕様書である。材料は熱処理(焼きなまし、焼きならし、焼き戻し、焼き入れ)を施さなければならない。炭素、マンガン、リン、硫黄、シリコン、銅、ニッケル、クロム、モリブデン、バナジウムの含有量に適合していること。鍛造品は、引張試験、硬さ試験、静水圧試験を行い、後者は必要に応じて適用する。材料は、引張強さ、降伏強さ、伸び、面積減少、硬さの要求を遵守すること。再加工、溶接による補修、製品表示に関するガイドラインが示されている。
適用範囲
1.1 本仕様書2 は、圧力システムにおける常温及び高温サービス用の炭素鋼鍛造配管部品について規定する。本仕様書には、フランジ、継手、バルブ、および購入者が指定した寸法、または第 2 章で参照した MSS、ASME、および API 仕様などの寸法規格に基づき注文された同様の部品が含まれる。この仕様で作られた鍛造品は、最大重量が 10,000 lb [4540 kg]に制限されています。より大きな鍛造品は、A266/A266M 仕様で注文することができる。圧力容器シェル用のチューブシートおよび中空円筒鍛造品は、本仕様の範囲に含まれない。本仕様書は、圧延棒やシームレス管製品から加工された一部の配管部品(5.2参照)を対象としているが、これらの製品形態で製造された原材料は対象外である。
1.2 追加の試験や検査が必要な場合に使用するため、補足的な要求事項を規定する。これらは、購入者が注文の際に個別に指定した場合にのみ適用されるものとする。
1.3 仕様 A266/A266M はその他の鍛鋼品、仕様 A675/A675M 及び A696 はその他の棒鋼を対象とする。
1.4 本仕様書は、インチ・ポンド単位と SI 単位の両方で表現される。ただし、注文書に該当する “M “仕様の指定(SI 単位)がない限り、材料はインチ・ポンド単位で供給されるものとする。SI 単位またはインチポンド単位のいずれかで記載された値は、別々に標準とみなされる。本文中では、SI 単位は括弧内に示されている。各方式に記載された数値は、正確に等価でない場合があるため、各方式は独立して使用するものとする。2つのシステムの値を組み合わせると、規格に適合しない場合がある。
注1:本規格では、”呼び径”、”サイズ”、”公称サイズ “などの従来の用語に代えて、無次元表記であるNPS(公称パイプサイズ)が使用されている。
1.5 この国際規格は、世界貿易機関の貿易の技術的障害(TBT)委員会が発行した「国際標準、ガイド及び勧告の開発のための原則に関する決定」で定められた国際的に認められた標準化に関する原則に従って作成されたものである。