規格番号:ASTM D1655
タイトル:Standard Specification for Aviation Turbine Fuels
航空機用タービン燃料の標準仕様書
概要
本仕様書は、契約による航空タービン燃料の購入を対象とし、主に購買機関が使用することを意図している。本仕様書は、航空用レシプロタービンエンジンに適した全ての燃料を含むものではなく、民生用として以下の特定の種類の航空燃料を定義するものである。Jet A; および Jet A-1. 燃料は,組成,揮発性,流動性,燃焼性,腐食性,熱安定性,汚染物質,及び添加剤に関する詳細な要件への適合性を調べるために,適切にサンプリング及び試験を行うものとする。
適用範囲
1.1 この規格は、購買機関が契約に基づいて航空タービン燃料を購入する際の仕様策定に使用することを対象とする。
1.2 本仕様書は,ジェットA及びジェットA-1航空タービン燃料の最低要求特性を定義し,民間及び軍用エンジン及び航空機で使用可能な添加剤をリストアップしている。仕様書D1655は,当初は民生用として開発されたが,軍用機にも採用されている。特殊な用途におけるJet AおよびJet A-1の使用に関するガイダンス情報は,付録で提供されている。
1.3 本仕様書は,製造から航空機に至るまでの航空タービン燃料の品質を説明する際の基準として使用することができる。しかし,本仕様では,バッチ認証後に流通システム内の燃料が引き続き本仕様に適合していることを保証するために必要な品質保証試験や手続きは定義されていない。このような手順は,例えばICAO 9977,EI/JIG Standard 1530,JIG 1,JIG 2,API 1543,API 1595,およびATA-103など,別の場所で定義されている。
1.4 本仕様書は,航空タービンエンジン用として満足できる全ての燃料を含んでいるわけではない。装置や使用条件によっては,本仕様書に記載されているよりも広い範囲の特性を許容したり,あるいは狭い範囲の特性を要求したりすることがある。
1.5 本仕様書で定義された航空タービン燃料は,この燃料用に特別に設計され認証されたタービンエンジン以外でも使用することができる。
1.6 本仕様には,ワイドカット航空タービン燃料(Jet B)は含まれなくなった。FAAは,ジェットBの仕様として,D1655に代わるD6615仕様の使用を承認する特別耐空性情報公報を発行し,ユーザに対してこの規格を参照するよう指示している。
1.7 SI単位で記載された値は、標準とみなされます。ただし、他の測定単位は本標準に含まれる。
1.8 この規格は、その使用に関連する安全上の懸念事項がある場合、そのすべてに対処することを意図したものではありません。使用前に適切な安全、健康、および環境対策を確立し、規制上の制限の適用性を判断すること は、この規格の使用者の責任である。
1.9 この国際規格は,世界貿易機関の貿易の技術的障害(TBT)委員会が発行した「国際規格,ガイド及び勧告の 開発のための原則に関する決定」で定められた国際的に認められた標準化に関する原則に従って開発 されたものである。